『千早城』に登る(1)

柏川悦夫に『詰』という作品集がある。

これは昔書いた記憶があるのだが、「男らしい作品集」に分類される。
ないが男らしいか、こんな感じだ。

図面と作意、初出データのみ。

自作解説は自慢したり逆に謙遜したり、色々と揺らぐ。言い訳も入る。
他人に解説を書いてもらえば阿りも混じる。

全ては作品が語れば良い。

確かに絵画や彫刻・映画などに作者が出てきて色々と解説するのは、ちょっと違和感を感じる。(建築家も同じ)

しかし詰将棋の場合は、どうだろうか。

豪腕の者ならば図面だけで十分だろう。
しかし私のように解図力のない輩はどうすればいいのか。
作意があれば十分だろうか。
そこで『詰』の紹介時には「狙いの一手」は何かという懸賞出題をしてみた。

そしてこの『千早城』だ。
「高木秀次詰将棋秀作選」と副題がある。

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詰将棋雑談(67) 離れていく馬

詰将棋入門(169)の無双26番を7手詰にしたのがいっこの積木(45)だ。

風みどり 日めくり詰め将棋カレンダー2010.8.7

自作の宣伝はともかく、この玉と馬が離れていくというアイデアを後生の作家たちはどのように実現したか。

九代大橋宗桂『将棋舞玉』第39番 1786

99の馬にちょっかいをかけに行くという発想はまったく同一。

三國城作『口傳 誥將棊』 1828.11

これは無双24番の収束のキズを修正したものと考えられる。
歩合だと92歩で早いのが巧いアイデアだ。

渡瀬荘治郎『將棊必勝法』185?.??

これも三國城作と同様の発想だろうが、最終手は93龍で駒余りとなるので修正できていない。

石田正夫 将棋評論1947.11

変化が短く切れないのなら作意を引き延ばそうという普通の発想。
下辺の配置をどう見るかで、評価が分かれよう。

駒場和男『ゆめまぼろし百番』第4番「さらば友よ」詰パラ1957.8

19馬を消し去った初めて別の意味付けを用いた作品。
91玉に馬で王手して同Xと取られない位置は19しかないという仕組み。
中合のタイミングは限定できていない。

なおパラ発表時は「春駒」というタイトルだった。

墨江酔人 詰パラ1979.12

こちらは駒場作とちょっと違い、29馬と王手したいという意味付け。
『将棋墨酔』には収録されなかったようだ。

信太弘 近代将棋2003.2

石田正夫作の改良図にみえる。

谷川浩司『月下推敲』第84番 将棋世界2010.3

変化を割り切るために収束を伸ばすパターンだが、飛車だけでなく馬も消したのが流石は谷川名人だ。
中合のタイミングも限定されている。

他に高木秀次に1作見つけたが、これは別の連載で紹介する予定なので割愛した。

いっこの積木(106)

第6章 中篇前期(19手~29手詰)

7手詰も終わり、ここからは短めの中篇作品を並べていく。(作業は機械的に行なっているので、何が出てくるか自分でも楽しみ)

風みどり 詰パラ2005.2

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風みどりの詰将棋と関係ない話(24) 本棚点検:画集

 もうだいぶ前から書庫が機能を果たさなくなり、仕事部屋にも消臭作業中の古書が積まれるようになって、我が家の検索機能はすでにほどんど停止状態。
 煩悩を断ちきって本棚を整理し、処分するものは処分していかなければ、もう新しい本を出すこともできない。
 本棚にあるのは、大半は「読みたいな・読まなくてはだな」と購入した本。ほんの少し、読み終わったら愛着が湧いてしまって捨てられなくなった本。今まで読まなかった本はこれからも読まない可能性が高い。(定年退職したら読もうと思っていた)
 図書館で借りた本の方が、返却期限があるから真面目に読むんだよな。で、今日はまず大きくて場所をとる画集関係からズバッといく気持ちで満々だ。
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いっこの積木(105)

第6章 中篇前期(19手~29手詰)

7手詰も終わり、ここからは短めの中篇作品を並べていく。(作業は機械的に行なっているので、何が出てくるか自分でも楽しみ)

風みどり 未発表

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詰将棋つくってみた(53) 課題11:選評

課題11:変化のある三手の詰将棋を創ってください。
注:変化は最低1つあればOKです。
注2:変化は駒が余っても余らなくてもOKです。

今回、自分でJudgeをやることにしたのですが、なかなか悩みました。
いつも無報酬でJudgeを引受けてくださっている皆様、あらためてお礼申し上げます。

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